雲中午睡庵

小さな庭いじりや子連れ山登りなど写真を添えて

家族が新型コロナに感染=家族全員感染ではなかった話

11月初め、家族が新型コロナにかかった。これはもう家族全員うつるかなと思ったけれど、そうはならず、5人家族のうち2人感染で収まった。

まだしばらくは感染に気をつけないといけなさそうな新型コロナ。
誰かの参考になることもあるかもしれないので、経験を書いてみようと思う。

<内容>
1.経過その1・小学生の娘が発症
2.経過その2・妻が発症
3.症状
4.隔離中の生活

1.経過その1・小学生の娘が発症

始まりは小学6年生の子どもからだった。
最初に熱が出たのは、金曜日の朝。その時はまだ7度台半ばだった。調子は悪そうでなかったけれど、平熱ではなかったので学校は休ませ、自分の部屋で寝させた。
昼頃に計ると8度台。昼食は食欲が出ないようでほとんど残していた。
近所の内科に電話したところ、その日の発熱外来はもう予約がいっぱいとのこと。翌日、土曜日の昼前に受診して新型コロナが確定した。
解熱薬のおかげで熱は土曜日の夜には下がり始めた。

2.経過②妻が発症

土曜日から日曜日の日中まで、他の家族に体調の変化は見られなかった。
今(2022年11月時点)のルールでは、同居者は濃厚接触者になって、最終接触の日を0日目として5日間、外出の自粛をすることになっている。
金曜日を0日とすると、家族は水曜日まで自宅待機ということになる。
けれど、抗原検査キットで2日目、3日目に陰性ならば、待期期間を3日目に解除できるそうだ。

そこで、日曜日の夕方、なるべく早く会社に行けるようにしたい妻の求めに応じて(僕は丁度在宅勤務で大丈夫なタイミングだったので自宅待機するつもりだった)検査キットを探しに近所のドラッグストアに行ったところ、薬剤師がいる時間しか売っていないという話だったので、諦めて家に帰ってくると、料理中の妻の様子がなんだか熱っぽい。体温を測ると7度台で発熱していた。

早速、妻を隔離。途中まで作っていた夕食の続きは僕が作ることにした。
発症者が作った料理を食べるというのは、かなりリスクが高いように思われたので、この時点ではもう家族全員発症が目前のように感じた。
(後で調べてみると新型コロナウイルスは熱に弱いらしく、この後、きちんと加熱してから食べているので、リスクはそれほど高くなかったのかもしれない。)

妻を隔離するにあたって、問題だったのは5歳の息子で、彼は普段、僕と妻と一緒に寝ていて、隣で寝ていないと寂しがって探しに起きてくることもある。
もしも「ママと一緒がいい」とか言い出したりして、隔離した部屋に出たり入ったりされるとやっかいだと思いつつ、「パパと寝るので大丈夫?」と聞くと「うん」と答えてくれた。
結局、妻を隔離している間、息子は勝手に部屋に入ったりすることなく、我慢してくれた。5歳児がきっちり理解して行動してくれたのも、感染を2人で抑えられた要因だと思う。

妻は翌日の月曜日、近所の内科の発熱外来でコロナ陽性が確定した。

3.症状

うちで新型コロナにかかった2人は2人とも、熱が8度台まで上がって、咳が出ていた。咳が出たと言っても、息苦しかなるようにむせるほどではなく、普段の風邪と大差ない感じだった。2人とも、医者で処方された解熱剤を飲むと、ほどなく熱は下がった。

症状も同じような感じだったので、多分、娘から妻にうつったのだろう。

回復の度合いは大人の方が遅く、熱は下がってもだるさや、節々の痛みのような症状がしばらく残ったと妻は話していた。

娘は発熱前5日ほどは、学校と発熱前日の近所のお祭り以外は外出していないので、感染ルートは多分そのどちらか。お祭りには一緒に行った弟は発症しておらず、学校ルートでは近くの中学校ですでに学年閉鎖が出ていて、クラスメイトにはその兄弟もいるとのことなので、どちらかと言うと学校ルートが怪しそうだと思っているけれど、確証はない。

4.隔離中の生活

我が家は2階建てで、1階にリビングダイニングと台所、洗面所と風呂、2階にそれぞれの寝室がある。
新型コロナにかかる1か月ほど前まで、高1の娘と小6の娘の寝室は同じ部屋で、2人の勉強部屋も同じ部屋、昼と夜で使う部屋を分けるようにしていた。上の子が高校生になったことだし(といってももう半年くらい経っているが)、ようやく重い腰を上げて、2人の部屋を分けたところだった。
今回は丁度そうしていたことが、とても効果的だったと思う。
新型コロナになった娘をすぐに自分の部屋で隔離することができた。

妻が発症してからは、小6の娘の部屋に布団を敷いて、新型コロナになった2人で生活してもらった。
隔離部屋に大人がいると、例えば食事を乗せるために勉強机を使うといった大人なら当たり前にできるような生活の工夫が、部屋の中で完結できるので、隔離中の暮らしにも役立ったと思う。

戸建てで助かったのは2階にもトイレがあったこと。感染した2人は2階のトイレを使ってもらい、他は1階のトイレを使うことで、生活の動線が重なる部分をかなり少なくできた。

食事は、最初は紙皿と割り箸を使っていたけれど、4、5日過ぎると、食器はいつものものを使うようになった。箸は隔離が終わるまで割り箸を使った。
食事の受け渡しは部屋のドアの前に置いて、声をかけて行った。
この時も隔離部屋の中に大人がいるとスムーズに行く。

隔離部屋の中にゴミ袋を渡し、隔離が終わるまでのゴミはそこに入れおいてもらった。ゴミ袋は隔離が終わって1週間くらい経ってから出した。

感染時期が涼しい11月だったのも良かったかもしれない。
風呂に入るという話が、感染6日目くらいまで出てこなかったため、そこでも接触機会を減らすことができた。

発症しなかった3人は、できるだけマスクをして過ごした。うちの5歳の子どもは、マスクをあまり嫌がらずにやってくれるので、これも良かったと思う。

なお、ワクチン接種は僕と妻と高1の娘は3回接種。小6の娘は2回目を打つ直前、足を骨折してそのままになっていたので、1回のみ。5歳の息子は未接種だった。
うちの場合、3回接種しても妻は感染したし、未接種でも息子は発症しなかった。
ただし、これも重症化を防ぐ効果はあったのかもしれないし、効果があったのか無かったのかは分からない。

今回、家族が新型コロナになって分かったのは、同居する家族の誰かが新型コロナになったからといって、必ずしも家族全員が感染するほど、新型コロナの感染力は強いわけではないということ。
うちの家族が隔離中にした色々な工夫のうち、どれが効果があって、どれが無駄な努力だったのかは分からないし、同じように過ごしても感染してしまうこともあると思う。
家の間取りや、感染した時期によって、できることは変わってくるとも思うけれど、もしかしたら、少しの工夫が感染するかしないかの分かれ目になっているかもしれない。
同居家族の誰かが新型コロナになった時、家族に感染が広がるのは仕方がないとあきらめるのではなく、少しでも感染リスクを減らすように工夫すれば、もしかしたら、それが感染を防ぐことにつながるかもしれない。
そんな風に感じた。