1月下旬の夜、前に書いた碓氷湖(坂本ダム)に続けて、旧信越本線のアプト式鉄道の遺構、碓氷第三橋梁、通称めがね橋へ向かった。碓氷湖からは車で10分もかからない。
碓氷湖で写真の構図をああでもない、こうでもない、と試していたら、思いがけず時間が過ぎてしまい、少し時間配分を間違えたなと思いながら車を運転する。
道はこちらも信越国境を越えるかつてのメインルート国道18号線。バイパスができ、上信越道ができた今となっては、夜に走る車はほとんどいない。10分に1台通るかどうかという程度だ。
めがね橋に着くと、先客で国道脇に三脚を立てて写真を撮っている方が2人いた。
国道側からめがね橋を見ると北の星座が背景になる。
今回は冬の星座と一緒に写真を撮ってみたかったので、僕は川沿いの道を橋の下へと進む。その時、ついうっかりヘッドランプを着けたまま、先客のレンズの向く方向を横切ってしまった。「あっ」と小さくつぶやく声が聞こえる。同じ写真愛好者として、一声かけてから通るべきだったと後悔するも、もう遅い。
次に同じシチュエーションがあったら気をつけよう。
そして橋をくぐって、最初に撮ったのが上の写真。
夜の空の下、橋の下を見上げると時を超えた存在感がある。
少し離れてオリオンの全身を、めがね橋の中に収めてみた。
めがね橋はレンズの入っていない、伊達メガネだけれど、めがねを通すと星がよく見える気がしなくもない。
続いて、少し引いて橋の全景が見えるように撮ってみた。
ここだとオリオンは橋に隠れて、めがねはシリウスとおおいぬ座を覗く。
夏になれば天の川と一緒に撮ったりできるのかもしれない。季節を変えてまた来てみようかと思う。
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同じ日に訪れた碓氷湖(坂本ダム)の話はこちらから。