雲中午睡庵

小さな庭いじりや子連れ山登りなど写真を添えて

春の日の花たち

通勤電車で立った所の前に貼ってあった広告を見ていると、ミュージカルの広告でキャストの一人が「大夢」という名前だった。それで李白の「処世如大夢」(世におるは大夢の如し)から始まる詩を思い出した。
この詩のタイトルは「春日酔起言志」(春日、酔いより起きて志を言う)。今の季節にぴったりだ。
詩は、家の前で酔っ払って寝る、というような話に続いて行く。

そこで、うちの前に咲く花たちを撮ってみた。

花壇のアネモネPENTAX K-1 Mark II, smc FA77mm Limited F1.8, f/4.0, +0.3EV

まず、花壇は先日買ってきたアネモネが元気だ。写真、奥の方に見えるイングリッシュローズも次々に花を咲かせている。

同じく花壇のスズラン。こちらも咲き始めた。

PENTAX K-1 Mark II, D FA Macro 100mmF2.8, f/3.5, +0.3EV

スズランはこんな風に下を向くのが普通だと思うけれど、今年はなぜか上を向いている花が2~3輪咲いている。

PENTAX K-1 Mark II, D FA Macro 100mmF2.8, f/3.5, +0.3EV

なんだか前向きだ。前向きなのはいい。スズランという種として正しいのかどうかは分からないが。

PENTAX K-1 Mark II, smc FA77mm Limited F1.8, f/2.8, +0.7EV

玄関先の鉢植えではビオラが元気だ。この鉢には去年からアネモネラナンキュラスを植えていて、正直なところ、ビオラはその脇役として植えたつもりだった。
けれど、アネモネラナンキュラスが育つ前にどんどん繁茂していって、すっかり主役になっている。

李白の詩は冒頭の句の次は「胡為労其生」(なんすれぞ其の生を労する)と続く。

そうなんだよな、なんだか最近自分の人生を煩わせてばかりだよな、それは良くないよな、と通勤途中の電車で思い至った。

李白さんの志は「浩歌待明月 曲尽已忘情」(浩歌して明月を待ち 曲尽きて已に情を忘る)と進んで終わる。
明月を待つような洒脱な気持ちを忘れずに生きたいものだと思う。